
店主の方は このシナモンロールのために スリランカまでシナモンスティックを買いに行くんだ
わたしはその気持ちと 行為と 姿勢に惚れ込んでいる
朝10時にオープンして 1時間でショウケースがすっからかんになっちゃうんだ
この時期にしか作らない サクラアズキのフレーヴァーに 何年も通うわたしも 初めて出会ったのです
3つ買って 残りの2つは いつも会いに行くイタリアンレストランの2人に届けました 2人は水曜と木曜が休みだから 彼女のつくるシナモンロールを食べられる機会が少ないんだ シナモンの香りは心を豊かにする香りだから届けたくなった

わたしはレストランのお客さんの1人なだけ それ以上でも以下でもない ただの客
シナモンロールを食べてみて欲しかったのもエゴ シナモンの原産国はスリランカだからイタリアンには必要ないかもしれない
でもシナモンロールを届けた時 わたしは 自分のことを 風みたいだなあ と思った
勝手にお店に吹き 流れて 勝手に忘れ物をしていった それが嬉しかったのかどうか 良かったのかどうかは相手が決める話なんだけど わたしはなんとなく お客さんっていうのも悪くないなって思った
お客さんだって お店やさんを 喜ばせられるんじゃないかって思えたんだ
「お待ちしております」
このことばのあたたかさと
「お言葉に甘えて お待ちしていただきます ありがとう」
わたしのあたらしいおうち