ビールの醸造の見習いを始めてから
わたしの作っている液体が
やっと ビール になった
師匠である醸造家の方に
売ってみようか と誘われて
イベントに出店させてもらうことになった
あまりに急すぎたから 自分のブランドの名前も プロダクトの名前もまだない
くよくよ悩んでいたら イベントの前日になっていて 私のビールはPitman Porterという名前になっていた

Pitmanは直訳すると坑夫という意味なのだけど イギリスのスラングで unkind unfriendly indecisive などの意味になる 私は 商品の説明がないから不親切Pitmanになったのか 商品の名前をくよくよして決められなかったから優柔不断Pitmanなったのかは 聞いていない
でも少なくとも 私は 自分のビールのレシピを考え 自分で作り 自分で目の前のお客さんになぜこれを作ったのか説明し 自分で売ってお金と交換する という経験をした
「私ってお金を稼げるんだ」と思った
お金は怖い お金がないと生きていけない
私はイギリスでお金を使ってばかりだ 消費者だ
将来の貯金なんて ほとんどしていない これから大丈夫なのか
お金は人を不安にするものだと思っていた
でも 私の作ったビールが ぺらぺらした 紙幣 と交換されたとき 私は嬉しいと思った 私のこの手が 人を笑顔にする商品を作ることができた と思った
私たちは ものが溢れすぎている今を生きている 服もご飯も生活のためのものでも 何でもかんでも ものがありすぎる 過剰だ
私は すでに過剰な社会に さらに「もの」を投入するのか と 物を作ることに対して これはいいことなんだろうかと 疑問を持っていた
でも ものづくりは 楽しかった
だからみんな今日も ものづくりをしていたんだね
私がしているのは 発酵
酵母という微生物にものづくりをしてもらうんだ 私は 自分のできる最大限によい環境を作り 見守ることしかできない 委ねるしかないんだ
私が調節するパラメータは 多すぎて気の遠くなる作業だ
でもそれが おもしろいんだ 私は 翻訳家のような アシスタントのような 助手のような 脇役のような スポットライトを当てる仕事をしている
私は光を浴びるより 光を当ててあげることがしたい

日本には茶色いビールは少ないよね 私はGuiness以外に見たことがなかった イギリスでは 茶色の中にも何種類もビールがあるんだよ 私はビールを作るだけじゃなくて 評価をする訓練もしているんだけど 色の明るさだけでも細かいんだ
私は茶色に たくさんの茶色があることを知った
訓練すると ちゃんと目を養えるのかな?
今日も最後まで読んでくれてありがとう
声でも発信しています
声と文字 テーマを同じにしても全然変わっちゃうんだ 不思議だね
誰かが微生物のことをすきになるといいな